今から約10年ほど前、実家で祖母と二人暮らしだった父が、突然亡くなってしまいました。
その際、一人娘である私が喪主を務めなければならず、葬儀屋との打ち合わせや葬儀までの進め方など、あらゆる面で、最終的には私が決めなければならない状況でした。
その中でもいちばん苦労した点は、檀家さんのところまで出向き、お布施の金額交渉をしたことです。
はじめ、僧侶の方が来てくださった時に、葬儀のことについてもお願いをしまして、その際にだいたいの金額をお聞きしたところ、とんでもなく高い金額を提示されました。
私は喪主としての葬儀が初めてだったことと、こういった葬儀の場合に、僧侶さんにお支払いをする相場というものに関して、全く無知でありましたため、実際にその時に提示された金額を聞いて…呆然としてしまいました。
その金額は、80万円ということでしたが、いくらお布施とはいえども、果たしてそんなにお支払いしなければならないのか?と、疑問も湧いていましたため、叔母に相談をしました。
すると叔母は、『葬儀の前に一度、僧侶さんのところに行って、相談してきたらどうか?』とアドバイスをくれたのです。
叔母にいろいろ話を聞くと、叔母の家の檀家さんはとても良心的らしく、尚且つ、お布施などもそんな高額は金額は請求してはこない、とのこと。
そこで、私は少しでも金額を下げてはもらえないものか?と考え、僧侶さんのところに出向き、相談をさせてもらいました。
ですが、実際に返ってきた答えはノーという答えで、約一時間ほど交渉をしましたが、僧侶さんは一向に引かず…というお考えでした。
その理由としては、父が亡くなる約10年ほど前に、父の弟が亡くなっているのですが、その際に父がお布施として50万円お支払いをしたという経緯があり、父にはその弟よりも低いような戒名はつけられないから、ということでした。
私はそれを聞いて、正直どのような判断をしてよいのかが分からずにいましたが、一度家に帰って叔母と再度相談をして、それから返事をさせてもらうことにしました。
実際、葬儀まで日にちもなく、迷っている時間さえなかったような状況でしたので、叔母との話し合いの結果、僧侶さんが言うように提示された金額をお支払いするしかない、という結論に達しました。
そして、僧侶さんにお電話をしまして、提示された金額のお布施でお願いをすることとなったのです。
その後、葬儀が無事に終わり、僧侶さんにはそのお布施をお支払いしたのですが、最後まで私の心の中には、どうにも納得のいかない思いが残っており、心情的にもやもやしていました。
その数年後には、祖母が他界をしたのですが、檀家さんであるその僧侶さんにお願いをするか否か…と、悩みました。
ですが、その際もまた叔母に相談にのってもらい、例えばまた、その檀家さんにお願いをしたら、『父の母だから、父より低い戒名はつけられない。』と、こう言われるかもしれないと。
そこでまた高いお布施を提示されることは可能性として高いだろう、ということが、私と叔母と話し合った結論でした。
ですので、祖母の葬儀の際には、葬儀場の方のアドバイスを受けて、別の僧侶さんを手配していただき、祖母の葬儀を無事に終わらせることができました。
僧侶さんにお支払いをするお布施というものは、相場が分からないですし、だからといって、ご近所さんに聞いて回れるものでもありません。
だからといって、提示された金額をそのまま真に受け、何の疑問もなしにお支払いをするのはどうか?ということです。
私のように、金額の交渉をさせてもらったりすると、もしかしたら良心的な金額にしていただけるような場合もあると思います。